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リシケシ編*ヴェーダーンタリトリート2016夏 報告

南インドでのリトリート終了後、オプショナルで8月30日からリシケシのプージャスワミジ(スワミ ダヤーナンダ サラッスヴァティージ) アシュラムにてリトリートを続行しました。

このリシケシアシュラムはプージャスワミジがリシケシに居られた時にヴェーダーンタを教えていた場所に建てられたアシュラムです。お店や観光客でにぎわうラムジュラからは離れている、閑静なガンガー沿いにあります。

1973年のスワミジ。現在のリシケシアシュラムが建つ前のガンガーの岸にて。

このリシケシアシュラムではリトリート後、9月11日から3日間にわたり、プージャスワミジのマハーサマディ一回忌の儀式が行われました。その際に、この地域は「スワミダヤーナンダ・ナガール(村)」と改名されました。

一回忌の儀式のご報告は後々アップします。

大きな看板も建ちました。

4年前になるでしょうか、リシケシにて。このアシュラムでは昔のことを思い出すかのように、スワミジはよくお部屋の外に座られることがありました。それを見つけると私たちはすかさず取り巻きました。一緒にいられるだけでも嬉しかったので、ヘラヘラしてしますね、私。でも、急にWhat's New?と話を振られるので、油断は出来ません。毎日サッチダ―ナンダの教えを聞いている私たちにあまりNewな出来事はないので、回答に困ってしまいます。スワミジは不機嫌そうですが、私が何か言ってしまったのでしょうか。。。

ちょうどこの時のシヴァラートリの日に、ムクティというお名前を頂きました。日常生活でどこでも付きまとうのが名前です。スワミジの教えを聞いている時や瞑想をしている時だけではなく、日常生活でも、いつでも、どこにいても、何をしていてもスワミジの教えと共に生きていけるようにお名前を頂きました。

お名前を頂くのはナイシュティカ・ブランマチャーリーを意味します。ブランマチャーリー(女性はブランマチャーリ二ー)とはヴェーダ、イーシュヴァラ、グルの教えにそって生きていくこと。ナイシュティカとは、はっきりと明確に決断をすること、です。サンスクリット語の名前をホーリーネームとして誰からともなくもらう人がいますが、しっかりとその背景と意味を理解をして、ヴェーダ、イーシュヴァラ、グルの恩恵にあやかりたいですね。

シヴァラートリの日は、グルからサンニャーサを頂く日でもあります。

サンニャーサ・ディ―クシャ(サンニャーサを頂く儀式)の後。全て=家族、財産、地位、所有物もろもろを手放して、ヴェーダーンタの教えに従事するために、ヴェーダ―の儀式をすることによってなるサンニャーシー。 4段階ある人生のステップの最終段階です。ヴィヴェーカ、ヴァイラーギャ、ムムクッシュトヴァンの現れです。

ヴェーダーンタの知識はサンニャーシーにならなくても得ることが可能ですが、インドではサンニャーシーを敬い、保護する社会体系が整っているので、ヴェーダーンタの教えに従事して生きていくのにとても適していると言われています。

報告よりも、思い出話になってしまいました。

リトリートはアナイカッティのグルクラムとほぼ同じスケジュールでしたが、朝の瞑想の時間をプージャスワミジのお部屋で行われるプージャに参加する事に変更しました。

このお部屋に行くとスワミジが真ん中の椅子に座っていて、質問や悩みなどを聞いてくださいました。また、このお部屋で息を引きとられたそうです。

リシケシでは現在3年のコースが行われているので、そのコースで教えているスワミ ブランマビッデャーナンダジにお会いすることも出来ました。

綾子さんが新しく購入したマントラ・プシュパンという本にスワミジからのブレッシングを受けているところ。

綾子さんは私のタミルおばさん的な「あーだ・こーだ」というお節介(教えのつもりです)をきちんと聞いて実行してくれる方です。新しく購入した本は、勉強する前に先生にブレッシングをしてもらうといいですよ、とお伝えしたら、きちんとしてもらっていました。

私が南インドでのグルクラム生活を始めたとき、何も知らない外国人の私にタミルアンマ(おばちゃん)達はこぞって、「あーだ・こーだ」と生活の仕方を教えてくれたです。サリーを着ようものなら、通りがかる度に着方、歩き方を指導されました。はじめのうちは、口うるさいおばさんたちだな、と思っていたのですが、生活習慣というのは、そのように受け継ぐものなので、今となってはとても感謝しています。

「あーだ・こーだ」と言われても、その背後のヴァリュー(物の価値や見方)が分からないと、素直に言うことを聞けません。プージャスワミジはタミルアンマのように「あーだ・こーだ」と細かい生活習慣の指示をすることはありませんでした。その代わりに、行動や考え方の背後にあるヴァリューをしっかりと教えてくれます。時間はかかりますが、これが分かってくると、自然とタミルアンマ達が教えてくれる「あーだ・こーだ」の意味が理解出来ます。そして、生活をしていく中でスワミジに教えて頂いたヴァリューを反映させることが出来るのです。ご年配の方のヴァリュー教育と「あーだ・こーだ」で生活習慣を学ぶことをブルッダ・ヴャヴァハーラといいます。

私はリシケシに行っても、一緒にヴェーダーンタを勉強している方たちには、ヴァリューを共有するとともに、口うるさいタミルアンマでもありました。一緒に生活するがゆえに出来るお節介です。私は共有できることは口にして、それを聞く、聞かないは本人次第だと思っているので、実行できているのを見ると感心してしまいます。実行できない人はやさしく見守るようにしています。

また、北インドでは南インドより生活習慣の規律が厳しくないせいか、外国人の私でも驚くような格好でお寺に行ったり、食事の仕方をする人を見かけます。やっぱり、「あーだ・こーだ」と言ってくれるタミルアンマの中で生活出来て良かったな、と思います。日本の社会では「あーだ・こーだ」言ってくれるおばちゃん、居なくなっちゃいましたね。

リシケシでもジーヴァヤートラ―とサンスクリット語のお勉強をしましたが、その時の写真がないので、遊んでばっかりいるような印象を与えてしまうかもしれません。ちゃんと勉強しました。よね?

ここからはリシケシとその周辺散策の写真です。

ハリドヴァ―ル

Hari Ki Pauri

ガンガーは単なる川ではありません。ご先祖様の供養が出来るようにと、天界から降りてきて下さった女神さまです。ですので、その水で沐浴をすれば、身を清め、パーパ(過去の良くない行いの結果で将来的に好ましくない状況をつくる原因)を洗い流してくれると言われています。

そのなかでも、さらに特別なスポットが「クンバメーラ」が行われる4か所で、その中の一つがハリドヴァ―ルのHari ki Pauri (Gate to Visnu)です。

クンバメーラについてはウィキをご覧ください。

なので、私たちも1時間かけてハリドヴァ―ルまで行き、沐浴をしました。

流れの早くないところでも、鎖につかまることをお勧めします。

注)沐浴は神聖な祈りの形なので、お友達以外の人の写真を撮るのは控えましょう。特に女性にはカメラを向けないように。入浴中ですからね。

Mansadeviテンプルまでの道のり。結構あります。

Mansadevi テンプルへのケーブルカーはいろんな意味でスリルが。。。景色は素晴らしいです。

ウッタラカーシ

リトリート終了後、さならるオプショナルで、ガンゴートリへ行ってきました。ガンゴートリに行くには、まず最初に、リシケシから車(ジープ)で5-6時間かかるウッタラカーシへ行きます。そこから直接ガンゴートリに行くことも出来るのですが、高山病にかかったことのある私は、大事をとってウッタラカーシで一泊しました。

リシケシからウッタラカーシへの行き方はバス、ジープ、乗用車とありますが、私たちはジープで行きました。

ナタラジ・チョークという場所から、このジープに乗れます。10人乗りなので、乗り合いとなり、結構キツキツです。ジープは10人乗りで3000ルピーなので、3-5人のグループで行く場合は3000ルピー出して、貸し切りにすることも出来ます。

利点は:

きつくない。

好きなときに休憩がとれる。

後ろの横向きの座席に乗らなくてよい。

荷物が車内における。

疲れたり気分が悪くなったら横になれる。

などなどです。

道中でのチャイ・ブレイク

ウッタラカーシの食堂「パティエラ」。かなりローカル感は出ていますが、店員さんはとてもフレンドリーでお食事もとってもおいしかったです。

宿泊したのはマーケットの突き当りをガンガー沿いに向かったところにある「ヨガニケタン」。一泊300ルピーのお部屋は広々として、ソーラーで出るお湯もついていました。

ヴィシュヴァナータテンプルに参拝に行きました。

ヴィシュヴァナータテンプルといえばヴァラーナシ―(カーシ)が有名ですが、ここはウッタラ(上の方)カーシなので、同じお寺があるそうです。ガンガーも流れていますね。

翌朝2度目のお寺参拝後、再びジープでガンゴートリに向かいました。

こんな道をかなり飛ばして登っていきます。道は土砂崩れの場所以外は整備が整っています。ロードワーカーさん達、ありがとうございます!

ガンゴートリ

Surya Kund

女神ガンガーさまが天界から降りて来る時、あまりの威力なので、地球上のすべてが流されてしまうところを、シヴァ神が頭で受け止めているのが、このSurya Kundだと言われています。なので、シヴァ神の頭にガンガーがいるんですね。途絶えることのない知識=ヴェーダの象徴だとも言われています。

水量が減る冬季には、滝つぼにあるシヴァ・リンガがダルシャン(拝見)できるそうです。

ガンゴートリに行けるのは10月末まで。それ以降は数人のサドューを除いてみんな下山してウッタラカーシやリシケシで生活するそうです。なぜなら、すべてが凍り付いてしまうから。

私たちが訪れた9月中旬でもかなり寒かったです。リシケシは30度以上でしたが。ガンゴートリは10度ぐらいでしょうか。

そんな寒いガンゴートリでも、すかさず沐浴。

ヒマーラヤの雪解け水なので、水もびっくりするぐらい冷たいです。

沐浴後はガンガー特有のすっきり感。水が冷たく流れが速い分、流されるパーパが多い気がします。清めた体でガンガージャラを汲んできました!

女神ガンガーのお寺。夜はプージャーが行われ、ライトアップされます。

宿泊したBadri Guest House。快適でした。ガンゴートリの宿はすべてお湯が出ないそうです。

宿から拝める日の出。

ウッタラカーシから日帰りで行くことも出来るのですが、朝のガンゴートリは一段と神々しいので、泊まってよかったです。

帰りにモフモフ渋滞に遭遇しました。

羊飼いは一生懸命なのですが、モフモフさんたちはちっとも言うことを聞きません。あまりにも言うことを聞かない子たちはリュックに詰めます。ちびっこが2頭(以上?)入っています。

帰りはウッタラカーシに寄らず、そのままリシケシへ帰ってきました。朝の8時ガンゴートリ発で着いたのが夕食時だったので、約12時間の旅でした。

リトリート報告というより旅行記となってしまいましたが、スワミジのマハーサマーディ一回忌のご報告も続編でいたしますね。

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