ニッポン旅行で気が付いたこと
ヴェンキー先生来日中は私もインバウンド観光客としてニッポン旅行をしてきました。奈良から始まり、大阪、京都、名古屋、千葉(観光してない!)、鎌倉、湘南、浅草、富士山(5合目まで)、高尾山、秋葉原まで行ってきました。楽しかったー、のですが、いろいろな気付きもありました。
その中でもやはり一番は食べ物に関してです。この外食産業の賑わいっぷりやコンビニに並ぶお弁当とそれをこぞって買うサラリーマンやOLをみて、ヴェンキー先生も「日本人はもうちょっと食生活に気を配った方が良いよ」との感想でした。日本人はなんでこんなに自分達が口にする食べ物に対して無関心なのでしょうね。食の安全性が一番脅かされているのが今の日本のはずなのに。自分が口にするもの→自分の体やマインドとなるのは小学生でも知っている事実です。それなのに、飲食営者も消費者もみんな無関心すぎる。
なので、私たちも極力外食を避け、出先で外食する時も食材に気を使ってくれているベジタリアンレストランで食事を頂くようにしていました。が、地方都市にはベジタリアンレストランが殆どないので、ざるそばを汁なしで、塩で食べたりもしました。蕎麦ツウのように。(インドの人は冷たいものを食する事はほとんどないの、ヴェンキー先生にはとっても不評でした。)中にはウェブの検索結果でベジタリアン・ヴィ―ガンと出るのに、行ってみると出汁や卵を使っていたりするお店がありました。
肉(魚や出汁を含む)や卵が入っている食事に”ベジタリアン”と名称を付けるのはやめてほしいです。普通に詐欺です。私は日本語で尋ねることが出来、ガミガミと文句をいう事も出来ますが、外国人は知らずに食べてしまいますからね。アレルギーの人だったら健康や命にかかわります。
さらにひどいお店では、食べ物に卵は使われていますか?と聞くと、面倒くさそうな顔をして「さあ?」と首を傾げる店員が居る場合も。
お店の人は自分たちがどの様な材料を調理しているか認識した上で、食べ物を提供してほしいです。
これは自分がお金を払う対象や口にするものに対して無関心な消費者の責任でもあると思います。ブラック企業がはばかるこの世の中、何も考えずに、おいしいから、楽しいからで物事を消費していたら、自然とそれらの企業に収益が行ってしまうのです。彩は良いけど農薬たっぷりのお野菜をスーパーで買うだけで、モンサントの収益に貢献してしまうように。盲目な消費は極力避けたいですね。
そして、観光をしていて気が付くことは、どこもかしこもインバウンドのお客さんばっかり、ということ。表面的には国際的になっているようだけど、受け入れ態勢はまだまだ。「全てのお客様に対応しています!」と英語、アラビア語、中国語、韓国語などでメニューを出していても、あくまでも表面的というか商用的で、それらの人たちが何を必要としているのかが全く分かっていない場面もありました。
ヴィ―ガン対応お店のメニューにヴィ―ガン・ラーメンがあり、そこにハラールと書かれている事も。ハラールとはイスラム教徒にとって、口にしても良い食べ物なので、イスラム教徒ではないベジタリアンにとっては何の安全性も感じないのです。むしろ、残酷な方法でと殺されたお肉のイメージが強いので、肉入っているの?と疑問に包まれ、ヴェンキー先生はそのラーメンを食べることが出来ませんでした。
多様性を追求する事は、単一民族である日本にとって難しい事なのかもしれませんが、「人と違う事があたりまえ」なのはただ単に頭で理解することではなく、事実です。それなのに、現在の観光産業は「オリンピックに向けて」「インバウンド対応として」「売り上げを伸ばすために」多様性に対応している感が出てしまっています。多様性な事実を頑張って受け入れているのが今の日本の現状なのかも。はやく、「多様性である事があたりまえ」な社会になればいいな、と思います。
ニッポン旅行記を書こうと思ったんだけど、愚痴になってしまいました。